半年で15キロやせた。かなりの覚悟をしていた。そうやって、たいてい大げさにはじめた。しっかり道具をそろえて挑み、日々こまかに進捗を記録する。なのに5年ほどで、体型はずいぶん戻ってしまった。

妙なことに、日記はもう10年ほど書いている。きっかけは思い出せない。革手帳やそのへんのノート、アプリ、Github。なんども書く場所を変えて、そのたびに昔の日記には目を通さなくなった。2行で済ませることも、一昨日のことを書く日もある。習慣というには、あまり格好がつかない。

こんなありさまでも続けていると、なにをしても頭の隅では言葉をさがすようになった。嬉しさも戸惑いも「どういうことだろう」とほじってみる。手帳がなくても、曖昧なままではおけなくなった。

あんなに覚悟してはじめた減量は、達成した思い出になった。不格好につづけている日記は、手帳の束ではなく、言葉にしようとする性分になった。じぶんを変えていたのは、惰性のほうだった。